アベノミクス政策効果と突然の衆院解散のストーリー!?

11月 18, 2014 · Posted in ニューストピックス!? · Comment 

 本日18日、安倍首相は消費税率10%への引き上げを先送りする方針と今週中に衆院解散に踏みきる表明ををしました。今回の衆院解散のシナリオとはいったいどのようなものだったのか。今回はこの件について書いていきたいと思います。

なぜ突然の衆院解散劇へと導かれてしまったのか?決定的な要因は消費税率の引き上げの延期でした。シンプルに考えるとアベノミクス政策で積極的な財政出動を行った結果、多額の財政赤字ができてしまった、その結果増税をしなければならない背景が出来上がってしまっている中、安倍首相はアベノミクス政策で経済効果が見られたら増税をするとマニフェストで公約をしており政策で予想していた効果が現れなかったことでこの度「増税を延期する」と表明したことが政策に対する国民への不信感を抱かせる背景を生み出してしまった、更にGDP成長率の速報値で経済効果を表す数値によって政策効果が明確に出されたことも重なって今回の突然の衆院解散劇へと導かれてしまったと考えられます。

それでは実際にアベノミクス効果を示す経済効果を表す数字である国内総生産GDP成長率はどうなのでしょうか?今期はアベノミクス第三の矢である「民間投資の喚起」のフェーズに突入し目標である「名目GDP成長率3%程度、実質GDP2%の実現」を予定していたのに対し実際には民間の設備投資額が思った以上に伸びず7~9月は名目-3%、実質-1.6%と2期連続マイナス成長となり非常に残念な結果をだしています。世論ではここで一度増税に対しての意思表示を問うべきといっておりますが、この数字では実際には増税への世論の見解はほぼ反対になると思って間違いないでしょう。

それでは今回の衆院解散を世論はどう見ているのでしょうか?実は今回の衆院解散についてはインターネット等で法律根拠とその解散理由について議論がなされているようです。衆院解散の法律根拠については任期満了前の衆院解散は憲法第7条「天皇の国事行為」と憲法第69条「衆議院の内閣不信任」の2つの事由によります。

■第7条 天皇の国事行為
天皇は内閣の助言と承認により、国民のために次の国事に関する行為を行う。
③衆議院を解散すること。
■憲法第69条 衆議院の内閣不信任
内閣は、衆議院で不信任の決議をしたときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

今回はどちらの法律根拠によって解散が行われるのでしょうか?一般的な憲法理解では憲法第69条根拠で考えられますが、現時点で憲法第7条根拠に基づく可能性もあるようです。憲法69条と憲法7条の法律根拠の違いとは何か。憲法解釈では大きく異なっている部分は内閣総辞職がありえるかどうかということが二つの条文による明確な違いです。仮に憲法69条の内閣不信任決議による衆院解散では衆院解散を拒むことができた、更には内閣総辞職だけでも良かったのではないかということも議論の的になります。
では憲法第7条の天皇の国事行為である場合はどうなのでしょうか?国事行為の場合の衆院解散は一般的にはあくまで特例として定められており、内閣の助言で天皇が国事行為として衆院解散を行うことになり、内閣総辞職については定められていません。
更に今回の衆院解散による議論の的になっている件が「明確な理由がない」と見られていること、実際には解散へのシナリオと背景はあるが「明確な理由」と呼べるものがないと私は考えています。GDP成長率速報値により政策効果とそれを考慮した上での増税延期により背景は出来上がっていますが、ここで述べている明確な理由とはなんなのでしょう。突き詰めて考えると政策効果による結果を「明確に理由」として表明しないことには民意は納得しないということを訴えているのだと考えられます。そのことが「増税について一度民意を問うべき」との件と共に世論から批評をうけることになった原因のようです。

それでは衆院解散とその後の流れはどのような流れで行われていくのでしょうか?これを読まれている方はよくご存知かと思われますが、衆院解散後の流れは憲法第54条法律根拠により解散後40日以内に総選挙が行われ、その後30日以内に最初の国会(特別会)が開催されることとなり、旧内閣が総辞職することになります。つまり内閣発足まで最低でも40日以上最長70日がかかります。その間、新内閣が発足するまでは旧内閣が内閣の仕事を行っていき新内閣発足後初めて国会の収集で旧内閣は解散となり、憲法70条法律根拠により新内閣総理大臣の任命がされることになります。

それでは今回の衆院解散によってどのような影響が発生するのでしょうか?まず一つ目が衆議院が解散した場合は憲法54条法律根拠により両院同一会期の原則により参議院は閉会となり参議院で定められることも停止状態となります。そのため安倍首相は審議中の「地方創生関連2法案」及び外国人漁業規制改正法案を18日までに参院を通過させ成立させた上で解散させる方針で取り組んでいる模様です。その他の法案については最低でも40日以降に成立される見通しとなり世論では消費税増税とともに時間稼ぎと見られており政策に消極的であると見られ国民に不信感を感じさせてしまうことでしょう。
二つ目が衆院解散にかかる経済効果ですが、今回の衆院解散によってどの程度の金額が動くことになるでしょう。ざっと500億~600億の金額が市場に出回ることになります。つまりはアベノミクスで顕著な効果が見られなかった分、解散によって一時的に市場に紙幣供給量を増やすことで若干の経済効果があるともと予想されます。しかし増税を控えアベノミクス政策の期待が下がり景況感ムードが下がってしまった現状では企業は設備投資の控え一般家庭では消費が停滞され貯蓄に回ることが予想されます。
三つ目がアベノミクス経済成長戦略に新たに加えられる政策若しくはそれに変わる新たな成長政策への期待が高まります。世論は今回のGDP速報値でアベノミクス政策の経済効果による恩恵は少ないと見ている傾向があります。実際には前回の増税とあいまって経済効果が見られるのは時期尚早とも言えますが、速報値を見るかぎり現時点で経済成長効果として顕著に表れておらず、このムードを変えるには新たな経済成長政策の表明が必要であり、アベノミクス成長戦略の継続の可否とともに衆院選選挙の一つのポイントとも見られています。今回の衆院解散によって市場全体は落ち込みが予想されます。しかしこの新たな政策への期待感を高め打ち出すことによって不信感を拭い景況ムードを高め回復に向かってほしいと考えています。

■憲法54条 衆議院の解散、特別会、参議院の緊急集会
①衆議院が解散された時は、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙を行い、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない。
②衆議院が解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。ただし、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。
③前項ただし書の緊急集会においてとられた措置は、臨時のものであって、次の国会開会の後10日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失う。
■憲法70条 内閣総理大臣の不存在または新国会の召集と内閣の総辞職
内閣総理大臣がかけたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の召集があったときは内閣は総辞職をしなければならない。

現第2次安倍内閣(改造)は前回の安倍内閣から引き続き集団的自衛権、集団安全保障やアベノミクス政策の行使など多大な功績を残しており、今後もアベノミクス政策によって徐々に数値に出して経済成長と活性化につなげて欲しかった、そして衆院解散の考えは留まって欲しかったと思われる方も多いはずです。そのため、今回の衆院解散劇は晴天の霹靂で世論も大きく戸惑っています。
私自身もアベノミクス効果を実感し景況感ムードの高まりを感じるには現時点では時期尚早であり、今回の突然の衆院解散は必要なプロセスが不在であり改造内閣が発足して間もない現状としては早すぎる決断であることから反対ではありますが、速報値が出され衆院解散が決定されてしまった今、現安倍内閣のラストスパートを応援しながら今後の成り行きを見つめていきたいと思っています。

「サイバーセキュリティ基本法」成立の見通しについて!?

11月 13, 2014 · Posted in 社会ニューストピックス!? · Comment 
 今まで国会で議論されていた「サイバーセキュリティ基本法案」が10月23日、参院内閣委員会で可決され臨時国会で成立する見通しとなりました。

 なぜ今サイバーセキュリティに対する戦略が強く求められているのか?その背景にはICT事業の活性化と成長、デジタル家電の普及、ITインフラ整備された現代は国内は勿論国外からの度重なるサイバー攻撃に脅かされ、その被害状況は2013年度は約508万件に上り、前年度(約108万件)の5倍近くにまで膨れこれまでのセキュリティ対策では対応が難しくなってきています。更には2020年の東京五輪・パラリンピックを控えた今、2012年のロンドンオリンピックで起こったサイバー攻撃の件数を考えても更なるサイバー攻撃防御体制の強化を海外諸国からは強く求められています。
 このような時代背景の下、本法案は「サイバーセキュリティに関する施策を総合的かつ効果的に推進するため、サイバーセキュリティに監視、基本理念を定め、国の責務等を明らかにし、及びサイバーセキュリティ戦略の策定その他サイバーセキュリティに関する施策の基本となる事項を定めるとともに、サイバーセキュリティ戦略本部を設置する等の必要がある」という目的の下成立の見通しとなり、来年度より国会ではサイバーセキュリティ予算を大幅に組み入れ防御体制の強化に取り組む予定になっています。

 それではなぜ今本法案の成立が注目されているのでしょうか?度重なるサイバー攻撃の脅威もありますが、別の側面では新たな産業と市場を生む可能性を大きく秘めているからであると思われます。このサイバーセキュリティ法案が通過することで国、地方公共団体、重要インフラ事業者は再度サイバー攻撃に対する責務を見直すと共にこれまでソリューションとしての性質である迅速で効率化、利潤拡大を求められてきたIT産業の民間事業、教育機関は新たにサイバーセキュリティの施策促進に伴う市場としてセキュリティに対する認識を変えて新たな市場として参入することが求められます。その結果サイバーセキュリティに関連する施策を国、地方公共団体は重要インフラ事業、教育機関に打ち出していくことになりますがそれに伴いIT産業事業者はその都度(例えば私物のスマートフォン、電子機器の操作などに関する新たなマニュアル作成業務など)新たなソリューションとして施策の実現に向けた提案を求められる、その結果莫大な金額が動く新たな市場として注目されることになるでしょう。更に労働市場においては新たに雇用機会と人材の育成及び確保を創出することができる成長産業となることが期待されています。

 さて本法案の骨子はどのようなものなのでしょうか?このサイバーセキュリティ法案は全4章の35条で、第一章総則 第二章サイバーセキュリティ戦略、第3章基本的施策、第4章サイバーセキュリティ戦略本部から成り、内閣に新たにサイバーセキュリティ戦略本部を設置してIT総合戦略本部と国家安全保障会議(NSC)と連携しサイバーセキュリティ戦略を施策の打ち出しと実施・評価すると共にセキュリティ強化実現に向けて地方自治体などの関係機関には必要な協力体制を求め関連の取り組みを実施、そして民間事業者及び教育研究機関等には自発的な取組の促進を促す法案です。

 ではサイバーセキュリティ戦略本部はこの法案でどのような役割を担うのでしょうか?サイバーセキュリティ戦略本部の役割は次の四つ、サイバー攻撃に関する重大なインシデントの原因究明調査や、行政機関の経費・施策の評価を行う機関として設置されます。
①サイバーセキュリティ戦略の案の作成及び同戦略の実施推進
② 国の行政機関及び独法における対策基準の作成及び同基準に基づく施策の評価(監査を含む。)その他の同基準に基づく施策の実施推進
③ 国の行政機関で発生したサイバーセキュリティに関する重大な事象に対する施策の評価
(原因究明のための調査を含む。)
④ 上記のほか、次の事務
イ) サイバーセキュリティに関する重要施策の企画に関する調査審議
ロ) 同施策に関する府省横断的計画・関係行政機関の経費見積り方針・施策の実施に関する指針の作成、施策の評価その他の実施推進
ハ) 同施策の総合調整

インシデントの原因究明調査等では地方公共団体、独立行政法人、国立大学、特殊法人・認可法人には資料等の提出を義務付け関係強化を図り戦略を打ち出します。その直下には本部に関する事務の処理を適切に内閣官房に行わせるために必要な法制の整備等を担う内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)を設け国の行政機関の情報システムに対する不正な活動の監視・分析、国内外の関係機関との連絡調整に必要な法制上・財政上の措置等の検討等を規定を行うことになります。

 今、日本は2020年に東京五輪・パラリンピックを控えサイバーセキュリティに対する脅威に対するセキュリティ対策と防御強化、認識の変化を日本国内だけではなく海外諸国に見せなければならないフェーズを迎えています。そして本法案成立により新たに創出される産業によってどのような機会が生み出されていくのか、私はその二点に注目して本法案の成り行きを見つめていきたいと思っています。

通信傍受法に新たに9犯罪追加法案提出の見通しについて!?

7月 2, 2014 · Posted in 社会ニューストピックス!? · Comment 

 先日法制審議会の特別部会が開催され、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律について現行法案の対象犯罪に新たに9種類の犯罪が対象追加予定として、来年をめどに通常国会に法案提出を迎えることになりました。今回はこの法案について私なりの見解を交えて書いていこうと思います。
 まずは「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」とはなんでしょうか。
 これは対象の「犯罪」によって平穏かつ健全な社会生活を害しており、複数の者により共謀される「組織的な殺人」、「薬物の不正取引にかかる犯罪」「銃器の不正取引にかかる犯罪」その他「不正出入国(密入国)にかかる犯罪」に対して刑事訴訟法に基づく「気通信の傍受を行う強制の処分」によって憲法第21条の通信の秘密を不当に侵害することなく犯罪の真相の究明を行うための法律です。この法律は2000年に施行され現行全32条からなり傍受対象の犯罪及び通信、傍受のための礼状請求の手続き、傍受後の手続きと通信当事者への通知等をこの法律で定めています。
 さて今回の法制審議会の特別部会では上記の4種類の対象犯罪に加え新たに以下の9種類の犯罪を加えることになりました。 更に今回の法案改正では取調べの録音・録画を裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査事件で義務付ける案による捜査の可視化や容疑者が捜査機関に協力すれば刑を軽くする「司法取引」の案の追加、傍受への電気通信事業者等の通信管理者又は地方公共団体職員の立会いは不要にする方向で国会への法案提出を進めています。
 傍受法の現行傍受対象犯罪及び追加予定対象犯罪は次のとおりです。

【現行傍受対象犯罪】
1. 組織的な犯罪
・組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律にかかる罪
2. 薬物の不正取引にかかる犯罪
 ・大麻取締役法
 ・覚せい剤取締役法にかかる罪若しくは未遂罪
 ・向精神薬取締役法にかかる罪
 ・あへん法にかかる罪
 ・国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律にかかる罪
3. 不正出入国にかかる犯罪
 ・出入国管理及び難民認定法にかかる罪
 ・集団密航者にかかる輸送の罪
 ・集団密航者の収受の罪
4. 銃器不正取引にかかる犯罪
 ・武器等製造法にかかる罪
 ・銃砲刀剣類所持等取締法にかかる罪

【追加対象犯罪】
1. 現住建造物等放火
2.殺人
3.傷害
4.逮捕監禁
5.誘拐・人身売買
6.窃盗、強盗
7.詐欺、恐喝
8.爆発物使用
9.児童ポルノの製造・提供

 さて今回の対象犯罪の追加及び捜査の可視化について世論ではどのように考えているのでしょうか。今回の法案提出における争点は次の点だと考えます。

【通信傍受の9犯罪追加及び取り調べの可視化における予想される争点】

1.今回の傍受犯罪対象追加によって増加しえる冤罪について
2.傍受犯罪対象拡大による増加する通信当事者への侵害について
3.可視化による公正な取調べと反面ではそれによって起こりうる捜査の妨げについて
4.傍受すべき通信に該当するかどうかの慎重な判断と反面では迅速な合理的な傍受捜査令状の発布手続きについて

 今回の犯罪対象の追加によって間違いなく増加する可能性があるとされているのが冤罪の増加です。この問題に対しては傍受後の取り調べを上記による可視化を することで適正な取調べを行い冤罪をなくす案を提出するとの話ですが、傍受対象犯罪の拡大に対して、その情報元が傍受であり虚偽の情報も多く取調べは困難になってしまう可能性も多いのでは、更にはそれによる冤罪となってしまう事件が増える可能性は否めません。現行案では対象の犯罪を絞って通信傍受を行える 措置を行ってきました。しかし今回の犯罪対象拡大することでその可能性が増加することを世論でも恐れているようです。

 次に通信当事者への侵害の問題です。今回の法案が通れば犯罪を未然に防ぐための捜査方法が拡大することで犯罪によって平穏な生活が害されることは少なくな ると思われます。しかしその反面、犯罪を未然に防ぐためとはいえそれによって起こりえる当事者への通信傍受による侵害は拡大され通信傍受によって平穏な生 活が乱されてしまうこともありえます。通信傍受の判断、傍受礼状請求の手続き及び傍受期間等に対しもっと慎重に検討すべきなのではないかと私は考えます。例えば通信を傍受期間ですが、現行通信傍受は通常10日以内で礼状を発することが可能であり延長が認められれば継続して最大30日間まで傍受が可能です。 更に傍受終了後は三十日以内、捜査を妨げられるおそれがある場合には60日間以内に当事者への通知がこの法律で定められています。この期間の当事者への精 神的苦痛なども考えると犯罪対象によって傍受期間の短縮を図ることも必要なのではないかと思われます。通信当事者への配慮などもっと検討すべきかと考えられます。

 可視化による公正な取調べと反面ではそれによって起こりうる捜査の妨げとは今回の可視化を行うことで反面では迅速な捜査の妨げになるのではないかと警察機関は考えているようです。特に急迫した事態では被害の拡大を防ぐためには迅速な捜査が必要です。しかし今回の今回の取調べの録音・録画を裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査事件で義務付ける案はそういった捜査の障害になってしまう恐れがあるようです。

 4つ目の傍受すべき通信に該当するかどうかの慎重な判断と反面では迅速で合理的な傍受捜査令状の発布手続きに関しては通信当事者への侵害を考慮して傍受対象を慎重に選別し判断するということと迅速な判断を行い合理的な捜査手続きを円滑に進めるという上述した「捜査の可視化」と同様に相反する性質を持ちます。この点に関しては私としては傍受によって起こりうる様々な侵害を防ぐために該当の通信について慎重な判断を願うばか りです。

 私としては今回の法案については犯罪を罰するための刑法のテーマともいうべき人権保障と法益保護の観点に似通った非常に複雑で難しい問題を持っていると考えています。この性質を考慮に入れながら今後の法案改正への動きを見つめていこうと考えます。

【犯罪捜査のための通信傍受に関する法律】
第一章 総則 第一条 目的 この法律は、組織的な犯罪が平穏かつ健全な社会生活をいちぢるしく害していることにかんがみ、数人の共謀によって実行される組織的な殺人、薬物および銃器の不正取引にかかる犯罪等の重大な犯罪において、犯人間の相互連絡等に用いられる電話その他の電気通信の傍受を行わなければ事案の真相を解明することがいちぢるしく困難な場合が増加する状況にあることを踏まえ、これを適切に対処するため必要な刑事訴訟法に規定する電気通信の傍受を行う強制の処分に関し、通信の秘密を不当に侵害することなく事案の真相に的確な解明に資するよう、その用件、手続きその他必要な事項を定めることを目的とする。

第二条 定義 この法律において「通信」とは電話その他の電気通信であって、その伝送路の全部もしくは一部が有線(有線以外の方式で電波その他の電磁波を送り、または受けるための電気設備に附属する有線を除く。)であるもの又はその伝送路に交換設備があるものをいう。 2 この法律において「傍受」とは、現に行われている他人間の通信について、その内容をしるため、当該通信の当事者のいずれの同意も得ないで、これを受けることをいう。 3 この法律において「通信事業者等」とは、電気通信を行うための設備(以下「電気通信設備」という。)を用いて他人の通信を媒介し、その他電気通信設備を他人の通信の用に供する事業を営む者及びそれ以外の者であって自己の業務のために不特定又は多数の者の通信を媒介することのできる電気通信設備を設置している者をいう。

集団的自衛権の行使容認について―国際平和希求と亡国のイージス―

5月 10, 2014 · Posted in 社会ニューストピックス!? · Comment 

 昨日の政府有識者会議では集団的自衛権についての憲法第9条の解釈について「憲法第9条は集団的自衛権の行使や国連の集団安全保障への参加を禁ずるものではない」とされ13日に首相に提出される段階となりました。今回は集団的自衛権の行使・集団安全保障の容認とは何なのか、更には現状の政府方針について今回は書いていこうと思います。

 さて集団的自衛権とは何なのでしょうか。集団的自衛権の行使問題でキーワードとなるのが、「集団的自衛権」「個別的自衛権」「集団安全保障」「平和維持活動」です。「集団的自衛権」とはこれは隣国が武力攻撃を受けたときに自国が不測の自体に陥る可能性がある場合において自衛隊を派遣してその武力攻撃を対処 することで自国の安全を守るという国際法上の権利のことです。次に「集団安全保障」とは例えば国連加盟国の1国が武力攻撃を受けた時にその他の国連加盟国 が制裁するというものです。集団的自衛権・集団安全保障の行使については現在日本は国際連合憲章上は容認しているのにもかかわらず憲法第9条武力による威 嚇又は武力の行使は国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する」とし、武力行使の最小限度を超えてしまい許されないといった解釈をとっており禁じられていました。対して自国が武力攻撃を受けた時には武力行使に対処する権利を「個別的自衛権」と呼んでおりこれは現行法上容認されています。また「平 和維持活動」については集団安全保障とは別の活動とされ、国連が世界各地の紛争地域の平和の維持を図る手段としてまだまだ反対も多いですが可能とされています。

 しかし現在、加盟国から見れば「集団的自衛権・集団安全保障が国連憲章では容認しているにも関わらず」日本だけ参加しないのはやはりおかしいのではないかと加盟国から見られ国際関係にも影響がでてくる可能性もあるため現在容認に向けて協議をすすめています。
憲法改正によって進めるのか、憲法9条解釈によって集団的自衛権の行使容認に進めるのかその点も争点とされましたが現在憲法9条解釈について協議を進めています。

 今回の有識者会議では中国の軍事拡張、北朝鮮の脅威による安全保障環境がゆらいでいる安全保障背景があり条件を明確にした上で「憲法第9条は集団的自衛権の行使や国連の集団安全保障への参加を禁ずるものではない」とされ集団的自衛権とさらに「グレーゾーン事態」の関連法改正を行いグレーゾーン自体への対処の法整備をすることで不測の事態への対処することの重要性を訴求しています。
現在、この有識者会議の報告書の提出を受け来週にも政府基本方針を表明、その後に集団的自衛権で守る事例集を定め公明党に理解を求める閣議調整段階となっています。

 さて今回の集団的自衛権・集団安全保障の争点として次のことが挙げられます。
■国際平和希求・良好な国際関係を保つためには集団的自衛権の行使・集団安全保障は必要
■国連平和維持活動(PKO)で、自衛隊はNATO加盟国部隊がゲリラに襲われても駆けつけて警護できない
■日本近海の公海で米艦が攻撃されても自衛隊は守れない
■自衛隊の本質が損なわれてしまい生命に危険性が及んでしまう。
■東アジア近隣諸国からは日本の集団的自衛権には反対意見が多い。

 簡単に言えば、同盟諸国から守ってもらうことがあっても同盟諸国が襲われても助けることができない、更には良好な国際関係を保つことができず政治的弱みとなってしまうという意見が強くなっています。しかし反面では自国が直接的に武力攻撃を受けているわけでもないのに現行の憲法解釈では自衛隊を危険にさらすことはないのに行使容認をすることで自衛隊の生命に危険を及ぼしてしまう危険性をもってしまうことを強く認識する必要があるようです。
 また近隣諸国の反応は戦時中での日本の歴史問題も加わり東アジア近隣諸国からは日本の集団的自衛権の行使に関しては反対意見が多くあまり協力的ではない状況がうかがえます。

 私の意見としては集団的自衛権の行使容認に対して憲法改正ではなく憲法解釈により行う点には賛同します。憲法改正ではこれまで個別的自衛権のみとされてきた平和希求への日本の憲法本質が失われてきます。更には改正することでは他国への「積極的な武力行使」を行ってしまう可能性もでてくる、その点に関しては多少曖昧模糊な要素があっても憲法解釈を変えることで集団的自衛権の行使容認することには賛成です。しかし反面では解釈を変えるという曖昧な要素を含んでしまうことでグレーゾーン自体も含め明確な定義づけが必要であり、一例一例の事態に慎重な姿勢が必要になると考えられます。
 集団的自衛権の行使容認・集団安全保障容認については自国を守るわけではないのにも関わらず自衛隊の自衛隊の生命に危険が及んでしまう、更には自衛隊の自国の安全を守るという本質が損なわれ、「亡国のイージス」となってしまう可能性を含んでいることも否めず、良好な国際関係を保つためとはいえまだまだ素直に賛同はできない要素があると考えています。
 この点を踏まえて今後の閣議内容をみつめていきたいと思います。

【日本国憲法】
■憲法9条 戦争の放棄、戦力の不保持および交戦権の否認
①日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し国権の発動たる戦争と武力による威嚇又は武力の行使は国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。
②前項の目的を達するため陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権はこれを認めない。

【国際連合憲章】
第7章 平和に対する脅威、平和の破壊および侵略行為に関する行動
第51条
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和および安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的または集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当たって加盟国がとった措置は、田立に安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和および安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基づく機能および責任に対しては、いかなる影響を及ぼすものではない。

2013/5/07 アベノミクスの効果は!?

5月 7, 2014 · Posted in ニューストピックス!? · Comment 

 最近では数年ぶりの企業の賃金ベースアップ報道をはじめ失業率の減少、株価の上昇など景況感がよくなっているニュースを耳にしておりますが、今回はその要因となったアベノミクス政策について書きたいと思います。

 まずはおさらいとしてアベノミクス政策とはどのような政策なのでしょうか。アベノミクスの語源の由来は1981年1月20日から1989年1月20日の間にアメリカ合衆国の大統領として就任したレーガン大統領が行ったスタグフレーション状態の経済の回復に向けた自由主義経済政策の「レーガン」と「エコノミック」を結びつけたレーガノミクスに由来し、第二次安部内閣が2012年12月26日に発足したのちに2013年2月28日 第183回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説に打ち出した「3本の矢」と呼ばれる政策を柱とし、「停滞の20年」を踏まえてデフレからの早期脱却と「再生の10年」を目標に掲げた成長戦略の経済政策です。

 この3本の矢とは「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」「民間投資の喚起」であり「デフレマインドを一掃しデフレ脱却に向けた大胆な金融緩和」、「積極的に公共事業を推進」し景気を引っ張ることで民間の活力に火をつけ、更に活性化された民間からの「民間の投資意欲を引き出す」といった成長戦略を段階的に展開することで「経済政策パッケージの実行により日本経済を再び成長軌道に」を目的としています。
 その成長概要としては「持続的経済成長の好循環」「マクロ経済(景気)とミクロ面(構造問題)の好循環」「経済再生と財政健全化の好循環」の3つの循環を「3本の矢」によって最大限発揮することにより名目「GDP成長率3%程度、実質GDP2%の実現」と、「日本経済再生に向けた成長戦略」に繋げていくことを目標としています。

 さて実際のアベノミクス効果ですが第1の矢については大胆の金融緩和政策とはデフレ脱却を目的として「消費者物価上昇率2%目標」と「マネタリーベース増加」更に目標を達成するまでは「無期限の金融緩和」と掲げた大胆な金融緩和政策、「名目3%以上の経済成長の達成」等の日本銀行との政策連携をベースにした経済の持続的な成長の確保を目的とした政策についてですが、金融緩和政策に向けて日銀の黒田日銀総裁が発表した「量的・質的金融緩和」による「2年間でマネタリーベース(市場への資金供給量)を2倍」にすると発言したことは決して大胆な発言ではなく昨年以来マネタリーベースを増やし、市場へ資金供給量が増やすことで円安・株高がつづき雇用に関しては失業率改善につながり多少なりとも景況感がよくなってきた感があります。
さらに目標に関しては2014/04/02に1.5%の物価上昇率を見込んでいると目標は達成できなかったものの2年後には物価上昇2%を見込んだ金融政策を打ち出しています。
しかし一方では今回の金融緩和政策により金利上昇につながってしまった、消費、設備投資の伸び悩みも見られ不安定な面がみられます。

 次に第2の矢の機動的な財政出動については2013年の公共事業予算に10兆円超をくみ補正予算を大幅に組むことで公共投資を増加することで景気の下支えを行いながら民間企業に景気を牽引する役目を渡し、税対策で消費税8%上昇につなげる政策をとっています。この経済政策効果については名目GDP1%に寄与している、消費税8%の上昇に踏み切っていることから効果があったとの評価もありますが、他面では国債の発行による赤字財政の膨らみが見られ一概には良いとは言えないようです。

 第3の矢に関しては「第1の矢」の政策目標達成・「第2の矢」に続く成長戦略であり、その前提としてTPP交渉による関税撤廃と輸出貿易促進がカギとなるとして注目されていました。TPP交渉については「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」として2013年2月に参加を表明しましたが、この効果は実際には期待とはうらはらに輸出減少・輸入増加となり過去最大の貿易赤字額となっています。現時点ではアベノミクスやTPP参加による輸出促進効果は見られず長期的に見る必要があると思っています。そのような背景もあり第3の矢として「民間投資の喚起」については輸出促進に繋がらず民間の設備投資額も減少しており思ったような効果は得られていないような状況のようです。

 最後に私の実感としてはアベノミクスの効果としては第一の矢の政策効果は株価上昇・円安傾向・物価上昇につながり順調に成長につながったように感じられますが、第2の矢・第3の矢の効果は現状、効果があまり見られず長期的見ていく必要があるように思っています。今後の課題として公共事業により発行した国債による赤字財政対策、貿易収支赤字に向けた対策、民間の消費意欲・投資意欲の喚起対策・聖域を守りながら自国の輸出促進につなげるTPP交渉問題などさまざまな面で注目が必要ですが、その中で私たちができることは「デフレマインドを一掃」していくこと、そして民間側でも景況感ムードを高めつつ民間投資増加に繋げる一翼を担っていくことがアベノミクス効果を高める共に長期的な日本経済の成長には不可欠であると考えています。

12/20 東京都知事 公職選挙法違反容疑疑惑、政治資金規正法違反容疑疑惑について

12月 20, 2013 · Posted in ニューストピックス!? · Comment 
 就任からまる1年、東京都知事の猪瀬都知事は現在医療法人・徳洲会グループから受け取った5千万円により公職選挙法違反容疑及び政治資金規正法違反容疑によって辞任の意向を伝えることとなりましたが、今回はこの疑惑について私なりの考えを書いていきたいと思います。
 今回疑惑の経緯は猪瀬都知事は都知事選前の昨年11月に徳洲会グループから5千万円を受け取り東京地検特捜部が今年9月に公職選挙法違反容疑で徳洲会に強制捜査に入った直後にその金額を返金していることで疑惑を生むことになりました。まず今回の疑惑の争点となっているのがその金額が①政治献金なのか、借入金なのか、私用借入金なのか②都知事がその金を求めたのかどうか③その金を何に使用したのかという部分のようです。
 ①の問題点の政治献金かどうかについては様々な記事から都知事と徳洲会グループ側衆院議員と「借用書」を取り交わしていること、5千万受け取り後は貸金庫に保管し政治運営資金としては使っていないこと、20年に開催予定の東京5輪への活動に将来に渡って意欲的に取り組む姿勢をとっており5千万円は「私的借入金」であるというスタンスを取っています。しかし世論は徳洲会は強制捜査に入った直後に返金をしていること、衆院議員からの借入れであることで公職選挙法疑惑を生んでしまっていること、更には闇献金としてもみなされ政治資金規正法違反容疑の疑惑を生み世論から叩かれてしまっています。
 ②の都知事がその金を求めたかどうかという部分については当時のやりとりから都知事からは金額を求めていないという記事を目にしています。しかし昨年11月に徳洲会との会食の時点で都知事選に使用する予定の金額を話していることもあり選挙後の不安な面について話をしていたようです。
 ③のその金をどのように使ったのかについては1点目で記述したように自宅金庫に保管したままの状態あり、選挙でその金額は全く使ってはいないという表明をしています。
 更には上記三点のほかに問題となっているのがこの件に関し記者会見で事実が二転三転となっていること、都知事は当初あいまいな返答をしてしまった部分があったようで話の内容に信用がかけてしまっており疑惑を増幅してしまった部分があるようです。
 私としては5000万円を借りてしまったことが過ちであったことを知りつつ返金する意思を持ちながら長期間保管をしてしまい最終的には世論からある意味では的確にバッシングを受けることになってしまい結果として辞任を表明することになってしまった都知事のその辛い心情は察することができません。
 昨日の記者会見で猪瀬都知事は「政治家としてアマチュア」と述べています。辞任を表明することになった都知事は「政治家として」という部分には今回の件にかかわった方には様々な思惑がありその見えない思惑に流されてしまったことにそれを総称して「アマチュア」と述べたのか、また今回の件についての都知事としての職務の落ち度を的確につかれてしまったことに関してアマチュアと述べたのかは様々な意図が読めますが実際は都知事だけがわかることでしょう。ただ私としては「政治の闇」の見えない思惑に運悪く巻き込まれてしまったような気がしてなりません。だとしたらそうしなければならない「理由」があったのでしょうか。今後の都知事のご健闘を祈念しつつ、今回の件の成り行きを見つめていきたいと思います。

すぐにわかる特定秘密保護法!?

12月 19, 2013 · Posted in ニューストピックス!? · Comment 
 特定秘密保護法の目的は日本の安全保障に関する情報で特に秘匿することが必要であるものに対し適格に保護する体制を整え、情報の漏洩を防止し国民の安全の確保を目的とする法令です。この法律は2013年12月6日に成立、12月13日に公布されており公布から1年以内に施行されます。
現時点で特定秘密の指定についての審査方法・審査機関や地方自治体での運用方法・運用機関など疑問点・不明点がありますが情報がわかり次第更新して参ります。

■第1条 目的
 この法律は、国際情勢の複雑化に伴いわが国及び国民の安全の確保に係る情報の重要性が増大すると共に、高度情報通信ネットワーク社会の発展に伴いその漏洩の危険性が懸念される中で、わが国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、これを適格に保護する体制を確立した上で収集し、整理し、及び活用することが重要であることをか鑑み、当該情報の保護に関し、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定めることにより、その漏洩の防止を図り、もって我が国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。

1.特定秘密保護法の構成
 特定秘密保護法の構成は次の全7章全26条の構成で成り立っています。
第1章 総則 第1条~第2条
 特定秘密保護法の目的と定義
第2章 特定秘密の指定等 第3条~第5条
 特定秘密情報の指定及び指定の有効期間と解除、特定秘密の保護措置について
第3章 特定秘密の提供 第6条~第10条
 特定秘密の行政機関への提供、その他公益上の必要による特定秘密の提供について
第4章 特定秘密の取り扱いの制限 第11条
 特定秘密の取り扱いの制限と適正評価除外対象
第5章 適正評価 第12条~第17条
 行政機関の長による適正評価の実施、適正評価の結果等の通知、適正評価に関する個人情報の利用及び提供の制限
第6章 雑則 第18条~第21条
 特定秘密の指定等の運用基準、関連行政機関との連携
第7章 罰則 第21条~第26条
 特定秘密の取り扱いの業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らした場合における罰則、過失による罰則
2.特定秘密の指定と保護措置
 特定秘密の指定については指定方法は第2章第3条に記載があり、我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがある為、特に秘匿する必要があるものを行政機関が特定秘密情報と指定したものをよび第3条に記載されています。更にその指定は行政機関の長によって特定秘密として指定するものとし、指定を受けた特定秘密は文書・図画・電磁的記録によって記録若しくは当該物件に特定秘密の表示をする必要があります。

■第3条 特定秘密の指定
 行政機関の長(当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては当該行政機関をいい、前条第4号及び第5号の政令で定める機関(合議制の機関を除く。)にあってはその機関ごとに政令で定める者をいう。第11条第1号を除き、以下同じ。)は、当該行政機関の所掌事務に係る別表に掲げる事項に関する情報であって、公になっていないもののうち、その漏洩が我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがある為、特に秘匿することが必要であるもの(日米相互防衛援助協定に伴う秘密保護法(昭和29年法律第166号)第1条第3項に規定する特別防衛秘密に該当するものを除く。)を特定秘密として指定するものとする。
2 行政機関の長は、前項の規定による指定(附則第4条を除き、以下単に「指定」という。)をしたときは、政令で定めるところにより指定に関する記録を作成するとともに、当該指定にかかる特定秘密の範囲を明らかにするため、特定秘密である情報について、次の各号のいずれかに掲げる措置を講ずるものとする。一 政令で定めるところにより、特定秘密である情報を記録する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の視覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。以下この号において同じ。)若しくは物件又は当該情報を化体する物件に特定秘密の表示(電磁的記録にあっては、当該表示の記録を含む。)をすること。

二 特定秘密である情報の性質上全豪に掲げる措置によることが困難である場合において、政令で定めるところにより、当該情報が前項の規定の適用を受ける旨を当該情報を取り扱う者に通知すること。

3 行政機関の長は、特定秘密である情報について前項第2号に掲げる措置を講じた場合において、当該情報について同項第1号に掲げる措置を講ずることができることとなったときは、直ちに当該措置を講ずるものとする。

3.特定秘密の提供について
 特定秘密の提供については当該特定秘密を利用する必要があると行政機関の長が認めたときは、当該他の行政機関若しくは当該適合事業者に当該特定秘密を提供することができ第6条~第10条に記載されています。その場合特定秘密を取り扱う範囲を制限すること、利用者、知る者が特定秘密を保護するための保護措置を行うこと、行政機関の長の同意を義務付けられています。他行政機関より特定秘密の指定をうけている情報に関しては他行政機関の長の同意も必要になります。

■第6条 我が国の安全保障上の必要による特定秘密の提供
特定秘密を保有する行政機関の長は、ほかの行政機関が我が国の安全保障に関する事務のうち別行に掲げる事項に係るものを遂行するために当該特定秘密を利用する必要があると認めたときは、当該他の行政機関に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、この項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。
■第9条
特定秘密を保有する行政機関の長は、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために、適合事業者に当該特定秘密を利用させる特段の必要があると認めたときは、当該適合事業者との契約に基づき、当該適合事業者に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、第6条第1項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。

4. 適正評価
 特定秘密の取り扱い対象者については行政機関により適正評価を受ける必要があり、その評価結果に基づき取り扱いが認められます。評価対象及び評価項目は第12条で定められています。評価対象は当該行政機関の職員、特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業員、適正評価を間近に実施した適性評価において認められた者であり、適正評価項目は次の7項目です。
 尚、適正評価の結果は対象者に通知しなければならず、適正評価の結果その他当該評価対象者について実施された適正評価について、書面で、行政機関の長に対し苦情の申出をすることが可能です。
一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得する為の活動)
二 犯罪及び懲戒の経歴に関する事項
三 情報の取り扱いに係る非違の経歴に関する事項
四 薬物の濫用及び影響に関する事項
五 精神疾患に関する事項
六 飲酒についての節度に関する事項
七 信用状態その他の経済的な状況に関する事項

■第12条 行政機関の長による適正評価の実施
行政機関の長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、そのものが特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれをもらすおそれがないことについての評価(以下「適正評価」という。)を実施するものとする。一 当該行政機関の職員(当該行政機関が警察庁である場合に合っては、警察本部長を含む。次号において同じ。)又は当該行政機関との第5条第4項若しくは第8条第1項の契約(次号において単に「契約」という。)に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として特定秘密の取り扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者(当該行政機関の長がその者について間近に実施して次条第1項の規定による通知をした日から五年を経過していない適正評価において、特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、秘密月当該おそれがないと認められるものを除く。)

二 当該行政機関の職員又は当該行政機関との契約に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として、特定秘密の取り扱いの業務を現に行い、かつ、当該行政機関の長がその者について間近に実施した適性業かに係る次条第1項の規定による通知があった日から5年を経過した日以後特定秘密の取り扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者

三 当該行政機関の長が間近に実施した適性評価において特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの

2 適正評価は、適正評価の対象となる者(以下「評価対象者」という。)について、次に掲げる事項について調査を行い、その結果に基づき実施するものとする。

一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得する為の活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられる恐れが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国の利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民の安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表第3号において同じ。)及びテロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを教養し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人に殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第4号において同じ。)との関係に関する事項(評価対象者の家族(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子をいう。以下この号において同じ。)及び同居人(家族を除く。)の氏名、青年月日、国籍(過去に有していた国籍を含む。)及び住所を含む。)

二 犯罪及び懲戒の経歴に関する事項
三 情報の取り扱いに係る非違の経歴に関する事項
四 薬物の濫用及び影響に関する事項
五 精神疾患に関する事項
六 飲酒についての節度に関する事項
七 信用状態その他の経済的な状況に関する事項

3 適正評価は、あらかじめ、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を評価対象者に対し告知した上で、その同意を得て実施するものとする。

一 前項各号に掲げる事項について調査を行う旨
二 前項の調査を行うため必要な範囲内において、次項の規定により質問させ、若しくは資料の提出を求めさせ、又は紹介して報告を求めることがある旨
三 評価対象者が第1項第3号に掲げる者であるときは、その旨

4 行政機関の長は、第2項の調査を行うため必要な範囲内において、当該行政機関の職員に評価対象者若しくは評価対象者の知人その他関係者に質問させ、若しくは評価対象者に対し資料の提出を求めさせ、又は公務所若しくは公私の団体に紹介して必要な事項の報告を求めることができる。

5.罰則
 特定秘密取り扱い業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らした場合には罰則が与えられます。その場合、①特定秘密の取り扱い業務に従事する者、②特定秘密取り扱い範囲内でそれを知る者、③不正に取得した者、④特定秘密取得のために共謀・示唆・煽動した者によって罰則が別れており、更に故意、過失、未遂によって罰則の重さが変わります。但し自主した場合にのみその刑が軽減されます。
尚、この罰則については日本国外についても適用され第26条に記載されています。

  • ①特定秘密の取り扱い業務に従事する者 第22条第1項
    十年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役
    及び1000万円以下の罰則過失の場合:2年以下の禁固又は50万円以下の罰金
    未遂の場合:刑法適用罰則有り
  • ②特定秘密取り扱い範囲内でそれを知る者 第22条第2項
    5年以下の懲役に処し、又は情状により5年以下の懲役
    及び500万円以下の罰金過失の場合:1年以下の禁固又は30万円以下の罰金
    未遂の場合:刑法適用罰則有り
  • ③不正に取得した者 第23条
    (人を欺き、人に暴行を加え、若しくは人を脅迫する行為により、又は財物の搾取若しくは損壊、施設への侵入、優先電気通信の傍受、不正アクセス行為によって取得)10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役
    及び1000万円以下の罰金

    未遂の場合:刑法適用罰則有り

  • ④共謀、示唆、煽動した者 第24条
    特定秘密の取り扱い業務に従事する者に共謀、示唆、煽動した場合
    5年以下の懲役特定秘密取り扱い範囲内でそれを知る者に共謀、示唆、煽動した場合
    3年以下の懲役

参考サイト:[特定秘密保護法(秘密保全法) 資料]
朝日新聞デジタル:特定秘密保護法案に関するトピックス
東京新聞:特定秘密保護法:特集・連載(TOKYO Web)

11/28発売 Miracast搭載 kindle fire HDX・HDX8.9

12月 17, 2013 · Posted in 新製品トピックス!? · Comment 
11/28にAmazonより前年に発売されたkindlefireHDの後継機として新しくkindlefireHDX/HDX8.9が発売されました。今回はその一つのkindlefireHDX8.9の性能について迫っていきたいと思います。

 昨年のkindlefireHD8.9との主な変更点は一つめにプロセッサーがデュアルコア1.5GHzから2.2GHzのパワフルなクアッドコアプロ
セッサ搭載に変更され更にアプリ、ゲーム、動画などがサクサクと滑らかに動き処理能力は前世代機の3倍にも向上されています。

 その画質に関しては解像度が1920×1200から2560×1600に向上と前世代機の4倍の能力を持つ高性能グラフィックチップを搭載し、更に光の
量に合わせてカラー調製する機能を備えその精細感溢れる映像をその環境に合わせて更にその映像の美しさを楽しむことができるようになりました。

 タブレットを選択する上で重要な要素である重量や強度に関しては、前世第機より34%減少しわずか374gと非常にかるく、またレーシングカーにも使用
されるほどのガラスと耐久性に優れたボディーは硬くて軽量とkindlefireHDXシリーズの大きな特徴の一つとなっているようです。

 今回のモデルの特記すべきことはkindle fire
HDXシリーズにはMiracast機能を備えており、離れた場所からHDMIケーブル等の接続をすることなしにタブレットの映像を他モニターに映し出す
機能を備えていることです。前世代機はMicroHDMIケーブルで液晶テレビと接続する必要がありましたが、kindle fire
HDX8.9は好きなときに面倒な接続をしなくてもタブレット映像と音声を液晶テレビに出力をすることができます。液晶テレビがMiracast対応では
ない場合は別売りMiracast対応無線HDMIアダプターを使用をすることでその機能で楽しむことができます。
 
更にkindlefireHD/HDXシリーズにはタブレットのサウンドを最大限に引き出すDolbyDigitalplus機能を備えておりその機能に
よるサラウンド効果と音量自動最適化によりMiracastで映し出された高精細な映像を迫力の臨場感溢れるサウンドで体感することができます。
Miracast対応無線HDMIアダプターはI-O DATA
Miracast対応無線HDMIアダプター「ミラプレ」やその他各社から数機種発売されており7,000円前後~10,000円前後で購入が可能のよう
です。

 kindleのエンターテインメントを高性能kindlefireHDXで最大限に活用し、高精細ディスプレイに映し出された映像を室内で見たいときに
はMiracastですぐに大画面に映し出して楽しみ、どのようなシーンでもいつでも手放せないタブレットとしてぜひ活用していきたいモデルです。

ポールアンソニーサムエルソン(1915年-2009年)「経済学」

3月 26, 2013 · Posted in 経済理論入門 · Comment 

 20世紀後半を代表するアメリカの経済学者のサムエルソンは経済学を科学として確立した天才として理論経済学や多岐にわたる応用経済学の分野で幅広く活躍し近代経済学の父とも呼ばれ、ケインズ経済学と新古典派経済学を総合する新古典派総合の理論を確立した経済学者として知られています。1948年に出版した「経済学」は全世界でベストセラーを記録し、文字通り経済学の標準敵な入門教科書をとしていまも読み継がれる名著となっています。この経済学には経済学の基本的な命題や分析方法がまんべんなく盛り込まれており、経済的組織の基礎的な諸問題、近代経済における始業と指令、需要と供給の原理といっ経済学の基礎的な概念に始まり、マクロ経済学の基本的概念と政策、ミクロ経済学(供給、需要、製品市場)賃金、レント、及び利潤、所得の分配、経済成長と国際貿易などに至るまで内容が網羅的かつ詳細記述されています。

 1955年に改定された第三版ではアダムスミスに始まる古典派とケインズ経済学を融合させ「新古典派総合」という経済学の新潮流を生み出しています。サムエルソンが経済学を科学として確立したという評価はここでケインズの所得理論を数学的に価格理論と融合する試みを行ったことからもたらされており、「新古典派総合」は数学的理念によって裏付けられた科学的な理論体系となっています。
 この理論は不況時に公共投資を実施することによる有効性を指摘し、総需要政策で景気の過熱や過度の後退を避けることで成長を維持できるとし、新古典派経済学とケインズの唱えたマクロ経済学を融合を図る理論となっています。その結果1970年にはノーベル経済学賞を需要し、サムエルソンの名は一層高まることとなりました。同様にこの新古典派総合の理論は日本の1960年代の民主党政権に多大な影響力を与えることになります。

 80年代には規制緩和と民営化の推進によって市場を有効機能させるべきだという市場本位型の新保守主義が台頭しますが、90年代になって再び新古典派総合的な混合経済体制(ミクロは市場原理に任せ、マクロは政府がコントロールする)への流れが強まり、その後はアメリカ経済学会の主流派を形成しています。
 サムエルソンはノーベル経済学賞受賞後、1970年代のスタグフレーション(不況下のインフレ)に、サミュエルソンは有効な対策を提唱できず一時影響力を弱めることになりましたが、経済学会に多大な影響と業績を残し2009年にマサチューセッツ州の自宅で死去なされました。

シュンペーター(1883-1950) の景気循環理論

3月 25, 2013 · Posted in 経済理論入門 · Comment 

◆ヨーゼフアロイスシュンペータ―(1883-1950) シュンペータの景気循環理論

20世紀前半を代表する経済学者としてケインズと並び称されるシュンペータ―はケインズのもっとも痛烈な批判者でした。理論的な立場はもとより政治の世界でせっきょ区的に政策に関与したケインズに対して理論体系の構築に全精力を注ぎこんだのがシュンペータでした。

シュンペータが40代の終わりにハーバード大学の招きをうけてアメリカにわたり完成させた著書が「景気循環論」です。その副題は資本主義家庭の理論的・歴史的・統計的分析」です。 ここでシュンペーターは景気循環のメカニズムを分析するためにそれまでのキチン循環、ジュグラ―循環、コンドラチェフ循環という異なる景気循環のプロセスを複合的に捉えています。 そして景気循環の本質は外的な要因による変化ではなく企業家の革新による自立的変化による減少だという考えを導き出しています。企業家の革新とはシュンペーターの理論の中心概念であり今もイノベーションといった言葉で企業家精神として受け継がれています。イノベーションは初期の著書『経済発展の理論』では新結合と呼んでいました。イノベーションとは企業家の革新として経済活動において旧方式から飛躍して新方式を導入することでありシュンペーターはイノベーションとして以下の5類型を提示しています。

  1. 新しい財貨の生産
  2. 新しい生産方法の導入
  3. 新しい販売先の開拓
  4. 新しい仕入先の獲得
  5. 新しい組織の実現(独占の形成やその打破)

経済発展は生産要素の革新から生まれその革新による錯乱作用が均衡状態を回復するとき、新しい価値体系と大量の生産物が生まれ、このダイナミックな景気循環繰り返しの中で資本主義は進歩を遂げてきました。 しかしその進歩のなかで大企業の出現、企業組織の官僚化、革新の組織化といった同意かの避けがたく進展しています。それが経済の社会主義的管理と企業家個人の能力の低下、衰退を招き、それはやがて資本主義経済の崩壊に向かうだろうと予見しました。

ハーバード大学でサンエルソンやガルブレイズらのちの一流経済学者を育てるなどシュンペーターの果たした役割は非常に大きく企業家の革新性を重要視した経済の見方はいまも企業家たちのあくぃだで幅広く支持されています。

そのスケールの大きな理論は20世紀後半に爆発的な発展を遂げた世界経済を買い得するための遺産を数多く残しています。

◆ジュグラー循環 物価

利子率の変動などから経済活動には7-10年周期の循環運動があることを理論づけをしている。 中期波動とも呼ばれる。企業の設備投資に起因しています。フランスの経済学者J・クレメンス・ジュグラーが1860年の著書の中でその存在を主張したため、シュンペーターの景気循環論から「ジュグラー循環」と呼ばれています。

◆キチン循環

平均40か月の周期をもつ循環があり4つのジュグラ―循環には2.3個の小循環があることを説明しています。 キチンの波は在庫 の増減に伴い生じる景気循環であるとされており、在庫循環とも呼ばれアメリカの経済学者であるジョセフ・A・キチンが提唱したことによりその名前の由来となっています。

◆コンドラチェフ循環

卸売物価指数、公債価格、賃金率、輸出乳額、石炭生産量、鉄生産量を分析して50年前後の長期波動を発見しました。ロシアの経済学者ニコライ・ドミートリエヴィチ・コンドラチエフによる1925年の研究でその存在が主張されたことから、シュンペーターの景気循環論によって「コンドラチェフの波」と呼ばれ、その要因としてシュンペーターは技術革新を唱えています。第1波の1780 – 1840年代は、紡績機、蒸気機関などの発明による産業革命、第2波の1840 – 1890年代は鉄道建設、1890年代以降の第3波は電気、化学、自動車の発達によると分析しています。

◆クズネッツ循環 約20年の周期の循環

アメリカの経済学者サイモン・クズネッツが1930年にその存在を主張したことから、「クズネッツの波」と呼ばれ、商品の生産量と価格の系列らトレンドを除き20年を少し上回る平均周期をもった循環を発見しています。 約20年という周期は、住宅や商工業施設の建て替えまでの期間に相当することから、建設需要に起因するサイクルと考えられており、子が親になるまでの期間に近いことから人口の変化に起因するとする説もあります。

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