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特定秘密保護法

 特定秘密保護法の目的は日本の安全保障に関する情報で特に秘匿することが必要であるものに対し適格に保護する体制を整え、情報の漏洩を防止し国民の安全の確保を目的とする法令です。この法律は2013年12月6日に成立、12月13日に公布されており公布から1年以内に施行されます。  現時点で特定秘密の指定についての審査方法・審査機関や地方自治体での運用方法・運用機関など疑問点・不明点がありますが情報がわかり次第更新して参ります。
■第1条 目的  この法律は、国際情勢の複雑化に伴いわが国及び国民の安全の確保に係る情報の重要性が増大すると共に、高度情報通信ネットワーク社会の発展に伴いその漏洩の危険性が懸念される中で、わが国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、これを適格に保護する体制を確立した上で収集し、整理し、及び活用することが重要であることをか鑑み、当該情報の保護に関し、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定めることにより、その漏洩の防止を図り、もって我が国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。

1.特定秘密保護法の構成

特定秘密保護法の構成は次の全7章全26条の構成で成り立っています。
  • 第1章 総則 第1条~第2条  特定秘密保護法の目的と定義
  • 第2章 特定秘密の指定等 第3条~第5条  特定秘密情報の指定及び指定の有効期間と解除、特定秘密の保護措置について
  • 第3章 特定秘密の提供 第6条~第10条  特定秘密の行政機関への提供、その他公益上の必要による特定秘密の提供について
  • 第4章 特定秘密の取り扱いの制限 第11条  特定秘密の取り扱いの制限と適正評価除外対象
  • 第5章 適正評価 第12条~第17条  行政機関の長による適正評価の実施、適正評価の結果等の通知、適正評価に関する個人情報の利用及び提供の制限
  • 第6章 雑則 第18条~第21条  特定秘密の指定等の運用基準、関連行政機関との連携
  • 第7章 罰則 第21条~第26条  特定秘密の取り扱いの業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らした場合における罰則、過失による罰則

2.特定秘密の指定と保護措置

 特定秘密の指定については指定方法は第2章第3条に記載があり、我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがある為、特に秘匿する必要があるものを行政機関が特定秘密情報と指定したものをよび第3条に記載されています。更にその指定は行政機関の長によって特定秘密として指定するものとし、指定を受けた特定秘密は文書・図画・電磁的記録によって記録若しくは当該物件に特定秘密の表示をする必要があります。
■第3条 特定秘密の指定  行政機関の長(当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては当該行政機関をいい、前条第4号及び第5号の政令で定める機関(合議制の機関を除く。)にあってはその機関ごとに政令で定める者をいう。第11条第1号を除き、以下同じ。)は、当該行政機関の所掌事務に係る別表に掲げる事項に関する情報であって、公になっていないもののうち、その漏洩が我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがある為、特に秘匿することが必要であるもの(日米相互防衛援助協定に伴う秘密保護法(昭和29年法律第166号)第1条第3項に規定する特別防衛秘密に該当するものを除く。)を特定秘密として指定するものとする。 2 行政機関の長は、前項の規定による指定(附則第4条を除き、以下単に「指定」という。)をしたときは、政令で定めるところにより指定に関する記録を作成するとともに、当該指定にかかる特定秘密の範囲を明らかにするため、特定秘密である情報について、次の各号のいずれかに掲げる措置を講ずるものとする。 一 政令で定めるところにより、特定秘密である情報を記録する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の視覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。以下この号において同じ。)若しくは物件又は当該情報を化体する物件に特定秘密の表示(電磁的記録にあっては、当該表示の記録を含む。)をすること。 二 特定秘密である情報の性質上全豪に掲げる措置によることが困難である場合において、政令で定めるところにより、当該情報が前項の規定の適用を受ける旨を当該情報を取り扱う者に通知すること。 3 行政機関の長は、特定秘密である情報について前項第2号に掲げる措置を講じた場合において、当該情報について同項第1号に掲げる措置を講ずることができることとなったときは、直ちに当該措置を講ずるものとする。

3.特定秘密の提供について

 特定秘密の提供については当該特定秘密を利用する必要があると行政機関の長が認めたときは、当該他の行政機関若しくは当該適合事業者に当該特定秘密を提供することができ第6条~第10条に記載されています。その場合特定秘密を取り扱う範囲を制限すること、利用者、知る者が特定秘密を保護するための保護措置を行うこと、行政機関の長の同意を義務付けられています。他行政機関より特定秘密の指定をうけている情報に関しては他行政機関の長の同意も必要になります。
■第6条 我が国の安全保障上の必要による特定秘密の提供  特定秘密を保有する行政機関の長は、ほかの行政機関が我が国の安全保障に関する事務のうち別行に掲げる事項に係るものを遂行するために当該特定秘密を利用する必要があると認めたときは、当該他の行政機関に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、この項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。
■第9条  特定秘密を保有する行政機関の長は、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために、適合事業者に当該特定秘密を利用させる特段の必要があると認めたときは、当該適合事業者との契約に基づき、当該適合事業者に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、第6条第1項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。

4. 適正評価

 特定秘密の取り扱い対象者については行政機関により適正評価を受ける必要があり、その評価結果に基づき取り扱いが認められます。評価対象及び評価項目は第12条で定められています。評価対象は当該行政機関の職員、特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業員、適正評価を間近に実施した適性評価において認められた者であり、適正評価項目は次の7項目です。  尚、適正評価の結果は対象者に通知しなければならず、適正評価の結果その他当該評価対象者について実施された適正評価について、書面で、行政機関の長に対し苦情の申出をすることが可能です。
  • 一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得する為の活動)
  • 二 犯罪及び懲戒の経歴に関する事項
  • 三 情報の取り扱いに係る非違の経歴に関する事項
  • 四 薬物の濫用及び影響に関する事項
  • 五 精神疾患に関する事項
  • 六 飲酒についての節度に関する事項
  • 七 信用状態その他の経済的な状況に関する事項
■第12条 行政機関の長による適正評価の実施  行政機関の長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、そのものが特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれをもらすおそれがないことについての評価(以下「適正評価」という。)を実施するものとする。 一 当該行政機関の職員(当該行政機関が警察庁である場合に合っては、警察本部長を含む。次号において同じ。)又は当該行政機関との第5条第4項若しくは第8条第1項の契約(次号において単に「契約」という。)に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として特定秘密の取り扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者(当該行政機関の長がその者について間近に実施して次条第1項の規定による通知をした日から五年を経過していない適正評価において、特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、秘密月当該おそれがないと認められるものを除く。) 二 当該行政機関の職員又は当該行政機関との契約に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として、特定秘密の取り扱いの業務を現に行い、かつ、当該行政機関の長がその者について間近に実施した適性業かに係る次条第1項の規定による通知があった日から5年を経過した日以後特定秘密の取り扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者 三 当該行政機関の長が間近に実施した適性評価において特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの 2 適正評価は、適正評価の対象となる者(以下「評価対象者」という。)について、次に掲げる事項について調査を行い、その結果に基づき実施するものとする。 一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得する為の活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられる恐れが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国の利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民の安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表第3号において同じ。)及びテロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを教養し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人に殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第4号において同じ。)との関係に関する事項(評価対象者の家族(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子をいう。以下この号において同じ。)及び同居人(家族を除く。)の氏名、青年月日、国籍(過去に有していた国籍を含む。)及び住所を含む。) 二 犯罪及び懲戒の経歴に関する事項 三 情報の取り扱いに係る非違の経歴に関する事項 四 薬物の濫用及び影響に関する事項 五 精神疾患に関する事項 六 飲酒についての節度に関する事項 七 信用状態その他の経済的な状況に関する事項 3 適正評価は、あらかじめ、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を評価対象者に対し告知した上で、その同意を得て実施するものとする。 一 前項各号に掲げる事項について調査を行う旨 二 前項の調査を行うため必要な範囲内において、次項の規定により質問させ、若しくは資料の提出を求めさせ、又は紹介して報告を求めることがある旨 三 評価対象者が第1項第3号に掲げる者であるときは、その旨 4 行政機関の長は、第2項の調査を行うため必要な範囲内において、当該行政機関の職員に評価対象者若しくは評価対象者の知人その他関係者に質問させ、若しくは評価対象者に対し資料の提出を求めさせ、又は公務所若しくは公私の団体に紹介して必要な事項の報告を求めることができる。

5.罰則

 特定秘密取り扱い業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らした場合には罰則が与えられます。その場合、①特定秘密の取り扱い業務に従事する者、②特定秘密取り扱い範囲内でそれを知る者、③不正に取得した者、④特定秘密取得のために共謀・示唆・煽動した者によって罰則が別れており、更に故意、過失、未遂によって罰則の重さが変わります。但し自主した場合にのみその刑が軽減されます。 尚、この罰則については日本国外についても適用され第26条に記載されています。
  • ①特定秘密の取り扱い業務に従事する者 第22条第1項 十年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役 及び1000万円以下の罰則 過失の場合:2年以下の禁固又は50万円以下の罰金 未遂の場合:刑法適用罰則有り
  • ②特定秘密取り扱い範囲内でそれを知る者 第22条第2項 5年以下の懲役に処し、又は情状により5年以下の懲役 及び500万円以下の罰金 過失の場合:1年以下の禁固又は30万円以下の罰金 未遂の場合:刑法適用罰則有り
  • ③不正に取得した者 第23条 (人を欺き、人に暴行を加え、若しくは人を脅迫する行為により、又は財物の搾取若しくは損壊、施設への侵入、優先電気通信の傍受、不正アクセス行為によって取得) 10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役 及び1000万円以下の罰金 未遂の場合:刑法適用罰則有り
  • ④共謀、示唆、煽動した者 第24条 特定秘密の取り扱い業務に従事する者に共謀、示唆、煽動した場合 5年以下の懲役 特定秘密取り扱い範囲内でそれを知る者に共謀、示唆、煽動した場合 3年以下の懲役
参考サイト:[特定秘密保護法(秘密保全法) 資料] 朝日新聞デジタル:特定秘密保護法案に関するトピックス 東京新聞:特定秘密保護法:特集・連載(TOKYO Web)

特定秘密保護法―Rollover―

 総則 (目的)  この法律は、国際情勢の複雑化に伴いわが国及び国民の安全の確保に係る情報の重要性が増大すると共に、高度情報通信ネットワーク社会の発展に伴いその漏洩の危険性が懸念される中で、わが国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、これを適格に保護する体制を確立した上で収集し、整理し、及び活用することが重要であることをか鑑み、当該情報の保護に関し、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定めることにより、その漏洩の防止を図り、もって我が国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。  定義 この法律において行政機関とは、次に掲げる機関をいう。 一 法律の規定に基づき内閣におかれる機関(内閣府を除く。)及び内閣の所轄の下に置かれる機関 二 内閣府、宮内庁並びに内閣府設置法(平成11年法律第89号)第49条第一項及び第二項に規定する機関(これらの機関のうち、国家考案委員会にあっては警察庁、第4号の政令で定める期間がおかれる機関にあっては当該政令で定める機関を除く。) 三 国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条第2項に規定する機関(第5号の政令で定める機関がおかれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く。) 四 内閣府背地方第39条及び第55条並びに宮内庁法(昭和22年法律第70号)第16条第二項の機関並びに内閣府設置法第40条及び第56条(宮内長方第18条第一項において準用する場合を含む。) の特別の機関で、警察庁その他政令で定めるもの 五 国家行政組織法第8条の二の施設党機関及び同胞第8条の三の特別の機関で、政令を定めるもの 六 会計検査院 第2章 特定秘密の指定等 (特定秘密の指定)  行政機関の長(当該行政機関が合議制の機関である場合にあっては当該行政機関をいい、前条第4号及び第5号の政令で定める機関(合議制の機関を除く。)にあってはその機関ごとに政令で定める者をいう。第11条第1号を除き、以下同じ。)は、当該行政機関の所掌事務に係る別表に掲げる事項に関する情報であって、公になっていないもののうち、その漏洩が我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがある為、特に秘匿することが必要であるもの(日米相互防衛援助協定に伴う秘密保護法(昭和29年法律第166号)第1条第3項に規定する特別防衛秘密に該当するものを除く。)を特定秘密として指定するものとする。 2 行政機関の長は、前項の規定による指定(附則第4条を除き、以下単に「指定」という。)をしたときは、政令で定めるところにより指定に関する記録を作成するとともに、当該指定にかかる特定秘密の範囲を明らかにするため、特定秘密である情報について、次の各号のいずれかに掲げる措置を講ずるものとする。 一 政令で定めるところにより、特定秘密である情報を記録する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の視覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。以下この号において同じ。)若しくは物件又は当該情報を化体する物件に特定秘密の表示(電磁的記録にあっては、当該表示の記録を含む。)をすること。 二 特定秘密である情報の性質上全豪に掲げる措置によることが困難である場合において、政令で定めるところにより、当該情報が前項の規定の適用を受ける旨を当該情報を取り扱う者に通知すること。 3 行政機関の長は、特定秘密である情報について前項第2号に掲げる措置を講じた場合において、当該情報について同項第1号に掲げる措置を講ずることができることとなったときは、直ちに当該措置を講ずるものとする。 (指定の有効期間及び解除)  行政機関の長は、指定をするときは、当該指定の日から起算して5年を超えない範囲内においてその有効期間を定めるものとする。 2 行政機関の長は、指定の有効期間(この項の規定により延長した有効期間を含む。)が満了するときにおいて、当該指定をした情報が前条第1項に規定する要件を満たすときは、政令で定めるところにより、5年を超えない範囲内においてその有効期間を延長するものとする。 3 行政機関(会計検査院を除く。)の庁は、前項の規定により指定の有効期間を延長しようとする場合において、当該延長後の指定の有効期間を通じて30年を超えることとなるときは、政府の有するその諸活動を国民に説明する責務を全うする観点に立っても、なお当該指定に係る情報を公にしないことが現に我が国及び国民の安全を確保するためにやむを得ないものであることについて、その理由を示して、内閣の承認を得なければならない。この場合において、当該行政機関の長は、当該指定に係る特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める措置を講じた上で、内閣に当該特定秘密を提供することができる。 4 行政機関の長は、指定をした情報が前条第1項に規定する要件を書くにいたったときは、有効期間内であっても、政令で定めるところにより、速やかにその指定を解除するものとする。 (特定秘密の保護措置)  行政機関の長は、指定をしたときは、第三条第2項の規定する措置のほか、第11条の規定により特定秘密の取り扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、当該行政機関において当該指定に係る特定秘密の取り扱いの業務を行わせる職員の範囲を定めることその他の当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める措置を講ずるものとする。 2 警察庁長官は、指定をした場合において、当該指定に係る特定秘密(第7条第1項の規定により提供するものを除く。)で都道府県警察が保有するものがあるときは、当該都道府県警察に対し当該指定をした旨を通知するものとする。 3 前項の場合において、警察庁長官は、都道府県警察が保有する特定秘密のとり扱いの業務を行わせる職員の範囲その他の当該都道府県警察による当該特定秘密の保護に関し必要なもの後して政令で定める事項について、当該都道府県警察に指示するものとする。この場合において、当該都道府県警察の警視総監又は道府県警察本部長(以下「警察本部長」という。)は、当該指示に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を工事、及びその職員に当該特定秘密の取り扱いの業務を行わせるものとする。 4 行政機関の長は、指定をした場合において、その所掌事務のうち別行に掲げる事項に係るものを遂行するために特段の必要があると認めたときは、物件の製造又は役務の提供を業とする者で、特定秘密の保護のために必要な施設設備を設置していることその他政令で定める基準に適合するもの(以下「適合事業者」という。)との契約に基づき、当該適合事業者に対し、当該指定をした旨を通知した上で、当該指定に係る特定秘密(第8条第1項の規定により提供するものを除く。)を保有させることができる。 5 前項の契約には、第11条の規定により特定秘密の取り扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、同行の規定により特定秘密を保有する適合事業者が指名して当該特定秘密の取り扱いの業務を行わせる代表者、代理人、使用人その他の従業者(以下単に「従業者」という。)の範囲その他の当該適合事業者による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について定めるものとする。 6 第4項の規定により特定秘密を保有する適合事業者は、同項の契約に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を工事、及びその従業者に当該特定秘密の取り扱いの業務を行わせるものとする。 第3章 特定秘密の提供 (我が国の安全保障上の必要による特定秘密の提供)  特定秘密を保有する行政機関の長は、ほかの行政機関が我が国の安全保障に関する事務のうち別行に掲げる事項に係るものを遂行するために当該特定秘密を利用する必要があると認めたときは、当該他の行政機関に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、この項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。 2 前項の規定によりほかの行政機関に特定秘密を提供する行政機関の長は、当該特定秘密の取り扱いの業務を行わせる職員の範囲その他の当該他の行政機関による当該特定秘密の保護に関し必要なものとして政令で定める事項について、あらかじめ、当該他の行政機関の長と協議するものとする。 3 第1項の規定により特定秘密の提供を受けるほかの行政機関の長は、前項の規定による協議に従い、当該特定秘密の適切な保護のために必要な措置を工事、及びその職員に当該特定秘密の取り扱いの業務を行わせるものとする。 第8条 警察庁長官は、警察庁が保有する特定秘密について、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために都道府県警察にこれを利用させる必要があると認めらときは、当該都道府県警察に当該特定秘密を提供することができる。 2 前項の規定により都道府県警察に特定秘密を提供する場合については、第5条第3項の規定を準用する。 3 警察庁長官は、警察本部長に対し、当該都道府県警察が保有する特定秘密で第5条第2項の規定による通知に係るものの提供を求めることができる。  特定秘密を保有する行政機関の長は、その所掌事務のうち別表に掲げる事項に係るものを遂行するために、適合事業者に当該特定秘密を利用させる特段の必要があると認めたときは、当該適合事業者との契約に基づき、当該適合事業者に当該特定秘密を提供することができる。ただし、当該特定秘密を保有する行政機関以外の行政機関の長が当該特定秘密について指定をしているとき(当該特定秘密が、第6条第1項の規定により当該保有する行政機関の長から提供されたものである場合を除く。)は、当該指定をしている行政機関の長の同意を得なければならない。 (その他公益上の必要による特定秘密の提供)  第4条第3項後段及び第6条から前条までに規定するもののほか、行政機関の長は、次に掲げる場合に限り、特定秘密を提供することができる。 一 特定秘密の提供を受ける者が告ぎに掲げる業務又は公益上特に必要があると認められるこれらに順ずる業務において当該特定秘密を利用する場合(次号から第4号までに掲げる場合を除く。)であって、当該特定秘密を利用し、又は知る者の範囲を制限すること、当該業務以外に当該特定秘密が利用されないようにすることその他の当該特定秘密を利用し、又は知る者がこれを保護するために必要なものとして政令で定める措置を講じ、かつ、我が国の安全に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めたとき。 イ 各議員又は各議員の委員会若しくは参議院の調査会が国会法(昭和22年法律第79条)第104条第1項(同法第54条の4第1項において重要する場合を含む。)又は議員における証人の宣誓及び証言等に関する法律(昭和22年法律第225条)第1条の規定により行う審査又は調査であって、国会法第52条第2項(同法第54条の4第1項において準用する場合を含む。)又は第62条の規定により公開しないこととされたもの ロ 刑事事件の捜査又は公訴の維持であって、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第316条の27条第1項(同条第3項及び同法第316条の28第2項において準用する場合を含む。)の規定により裁判所に提示する場合のほか、当該捜査又は公訴の維持に必要な業務に従事する者以外の者に当該特定秘密を提供することがないと認められるもの 二 民事訴訟法(平成8年法律第109号)第223条第6項の規定により裁判所に提示する場合 三 情報公開・個人情報保護審査会設置法(平成15年法律第60号)第9条第1項の規定により情報公開・個人情報保護審査会に提示する場合 四 会計検査院法(昭和22年法律第73号)第19条の4において読み替えて準用する情報公開・個人情報保護審査会設置法第9条第1項の規定により会計検査院情報公開・個人情報保護審査会に提示する場合。 2 警察本部長は、第7条第3項の規定による求めに応じて警察庁に提供する場合のほか、前項第1号に掲げる場合(当該警察本部長が提供しようとする特定秘密が同号ロに掲げる業務において利用するものとして提供を受けたものである場合以外の場合にあっては、同号に規定する我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めることについて、警察庁長官の同意を得た場合に限る。)、同行第二号に掲げる場合又は都道府県の保有する情報の公開を請求する住民等の権利について定める当該都道府県の条例(当該条例の規定による詰問に応じて審議を行う都道府県の機関の設置について定める都道府県の条例を含む。)の規定で情報公開・個人情報保護審査会設置法第9条第1項の規定に相当するものにより当該機関に提示する場合に限り、特定秘密を提供することができる。 3 適合事業者は、第8条第3項の規定による求めに応じて行政機関に提供する場合のほか、第1項第1号に掲げる場合(同号に規定する我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認めることについて、当該適合事業者が提供しようとする特定秘密について指定をした行政機関の長の同意を得た場合に限る。)又は同行第二号若しくは第3号に掲げる場合に限り、特定秘密を提供することができる。 第4章 特定秘密の取り扱いの制限  特定秘密の取り扱いの業務は、当該業務を行わせる行政機関の長若しくは当該業務を行わせる適合事業者に当該特定秘密を保有させ、若しくは提供する行政機関の長又は当該業務を行わせる警察本部長が間近に実施した次条第1項又は第15条第1項の適正評価(第13条第1項(第15条第2項において準用する場合を含む。)の規定による通知があった日から5年を経過していないものに限る。)において特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らす恐れがないと認められた者(次条第1項第3号又は第15条第1項第3号に掲げる者として次条第3項又は第15条第2項において読み替えて準用する次条第3項の規定による告知があった者を除く。)でなければ、行ってはならない。ただし、次に掲げる者については、次条第1項又は第15条第1項の適正評価を受けることを要しない。 一 行政機関の長 二 国務大臣(全豪に掲げる者を除く。) 三 内閣官房長官 四 内閣総理大臣補佐官 五 副大臣 六 大臣政務官 七 前各号に掲げるもののほか、職務の特性その他の事情を勘案し、次条第1項又は第15条第1項の適正評価を受けることなく特定秘密の取り扱いの業務を行うことができるものとして政令で定める者。 第5章 適正評価 (行政機関の長による適正評価の実施)  行政機関の長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、そのものが特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれをもらすおそれがないことについての評価(以下「適正評価」という。)を実施するものとする。 一 当該行政機関の職員(当該行政機関が警察庁である場合に合っては、警察本部長を含む。次号において同じ。)又は当該行政機関との第5条第4項若しくは第8条第1項の契約(次号において単に「契約」という。)に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として特定秘密の取り扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者(当該行政機関の長がその者について間近に実施して次条第1項の規定による通知をした日から五年を経過していない適正評価において、特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、秘密月当該おそれがないと認められるものを除く。) 二 当該行政機関の職員又は当該行政機関との契約に基づき特定秘密を保有し、若しくは特定秘密の提供を受ける適合事業者の従業者として、特定秘密の取り扱いの業務を現に行い、かつ、当該行政機関の長がその者について間近に実施した適性業かに係る次条第1項の規定による通知があった日から5年を経過した日以後特定秘密の取り扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者 三 当該行政機関の長が間近に実施した適性評価において特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの 2 適正評価は、適正評価の対象となる者(以下「評価対象者」という。)について、次に掲げる事項について調査を行い、その結果に基づき実施するものとする。 一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得する為の活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられる恐れが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国の利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民の安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表第3号において同じ。)及びテロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを教養し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人に殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第4号において同じ。)との関係に関する事項(評価対象者の家族(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子をいう。以下この号において同じ。)及び同居人(家族を除く。)の氏名、青年月日、国籍(過去に有していた国籍を含む。)及び住所を含む。) 二 犯罪及び懲戒の経歴に関する事項 三 情報の取り扱いに係る非違の経歴に関する事項 四 薬物の濫用及び影響に関する事項 五 精神疾患に関する事項 六 飲酒についての節度に関する事項 七 信用状態その他の経済的な状況に関する事項 3 適正評価は、あらかじめ、政令で定めるところにより、次に掲げる事項を評価対象者に対し告知した上で、その同意を得て実施するものとする。 一 前項各号に掲げる事項について調査を行う旨 二 前項の調査を行うため必要な範囲内において、次項の規定により質問させ、若しくは資料の提出を求めさせ、又は紹介して報告を求めることがある旨 三 評価対象者が第1項第3号に掲げる者であるときは、その旨 4 行政機関の長は、第2項の調査を行うため必要な範囲内において、当該行政機関の職員に評価対象者若しくは評価対象者の知人その他関係者に質問させ、若しくは評価対象者に対し資料の提出を求めさせ、又は公務所若しくは公私の団体に紹介して必要な事項の報告を求めることができる。 (適正評価の結果等の通知)  行政機関の長は、適正評価を実施したときは、その結果を評価対象者に対し通知するものとする。 2 行政機関の長は、適合事業者の従業者について適正評価を実施したときはその結果を、当該従業者が前条第3項の同意をしなかったことにより適正評価が実施されなかったときはその旨を、それぞれ当該適合事業者に対し通知するものとする。 3 前項の規定による通知を受けた適合事業者は、当該評価対象者が当該適合事業者の指揮命令の下に労働する派遣労働者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)第2条第2号に規定する派遣労働者をいう。第16条第2項において同じ。)であるときは、当該通知の内容を当該評価対象者を雇用する事業主に対し通知するものとする。 4 行政機関の長は、第1項の規定により評価対象者に対し特定秘密の取り扱いの業務を行ったばあいにこれを漏らすおそれがないと認められなかった旨を通知するときは、適正評価の円滑な実施の確保を妨げない範囲内において、当該おそれがないと認められなかった理由を通知するものとする。ただし、当該評価対象者があらかじめ当該理由の通知を希望しない旨を申し出た場合は、この限りでない。 (行政機関の長に対する苦情の申出等)  評価対象者は、前条第1項の規定により通知された適正評価の結果その他当該評価対象者について実施された適正評価について、書面で、行政機関の長に対し、苦情の申出をすることができる。 2 行政機関の長は、前項の苦情の申出を受けたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を苦情の申出をした者に通知するものとする。 3 評価対象者は、第1項の苦情の申出をしたことを理由として不利益な取り扱いを受けない。 (警察本部長による適正評価の実施等)  警察本部長は、政令で定めるところにより、次に掲げる者について、適正評価を実施するものとする。 一 当該都道府県警察の職員(警察本部長を除く。次号において同じ。)として特定秘密の取り扱いの業務を新たに行うことが見込まれることとなった者(当該警察本部長がその者について間近に実施して次項において準用する第13条第1項の規定による通知をした日から5年を経過していない適正評価において、特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれをもらすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認められるものを除く。) 二 当該都道府県警察の職員として、特定秘密の取扱いの業務を現に行い、かつ、当該警察本部長がその者について間近に実施した適性評価に係る事項において準用する第13条第1項の規定による通知があった日から5年を経過した日以後特定秘密の取り扱いの業務を引き続き行うことが見込まれる者 三 当該警察本部長が間近に実施した適性評価において特定秘密の取り扱いの業務を行った場合にこれを漏らすおそれがないと認められた者であって、引き続き当該おそれがないと認めることについて疑いを生じさせる事情があるもの (適正評価に関する個人情報の利用及び提供の制限)  行政機関の長及び警察本部長は、特定秘密の保護以外の目的のために、評価対象者が第十二条第3項(前条第2項において読み替えて準用する場合を含む。)の同意をしなかったこと、評価対象者についての適正評価の結果その他適正評価の実施に当たって取得する個人情報(生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。以下この項において同じ。)を自ら利用し、又は提供してはならない。但し、適正評価の実施によって、当該個人情報に係る特定の個人が国家公務員法(昭和22年法律第120号)第38条各号、同法第78条各号、第79条各号若しくは第82条第1項各号、検察庁法(昭和22年法律第61号)第20条各号、外務公務員法(昭和27年法律第41号)第7条第1項に規定する者、自衛隊法(昭和29条法律第165号)第38条第1項各号、第42条各号、第43条各号若しくは第46条第1項各号、同法第48条第1項に規定する場合若しくは同条第2項各号若しくは第3項各号若しくは地方公務員法(昭和25年法律第261号)第16条各号、第28条第1項各号若しくは第2項各号若しくは第29条第1項各号又はこれらに準ずるものとして政令で定める事由のいずれかに害同する疑いが生じたときは、この限りでない。 2 適合事業者及び適合事業者の指揮命令の下に労働する派遣労働者を雇用する事業主は、特定秘密の保護以外の目的のために、第13条第2項又は第3項の規定により通知された内容を自ら利用し、又は提供してはならない。 (権限又は事務の委任)  行政機関の長は、政令(内閣の所轄の下に置かれる機関及び会計検査院にあっては、当該機関の命令)で定めるところにより、この章に定める権限又は事務を当該行政機関の職員に委任することができる。  雑則 (特定秘密の指定等の運用基準)  政府は、特定秘密の指定及びその解除並びに適正評価の実施に関し、統一的な運用を図るための基準を定めるものとする。 2 政府は、前項の基準を定め、又はこれを変更しようとするときは、我が国の安全保障に関する情報の保護、行政機関等の保有する情報の公開、公文書等の管理等に関し優れた識見を有する者の意見を聴かなければならない。 (関係行政機関の協力)  関係行政機関の長は、特定秘密の指定、適正評価の実施その他この法律の規定により高講ずることとされる措置に関し、我が国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものの漏洩を防止するため、相互に協力するものとする。 (政令への委任)  この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。 (この法律の解釈適用)  この法律の適用に当たっては、これを拡張して解釈して、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならず、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の事由に十分に配慮しなければならない。 2 出版又は報道の業務に従事する者の取材行為については、もっぱら公益を図る目的を有し、かつ、法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするものとする。  罰則  特定秘密の取り扱いの業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らしたときは、十年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び1000万円以下の罰則に処する。特定秘密の取り扱いの業務に従事しなくなった後においても、同様とする。 2 第四条第3項後段、第9条又は第10条の規定により提供された特定秘密について、当該提供の目的である業務により当該特定秘密を知得した者がこれを漏らしたときは、5年以下の懲役に処し、又は情状により5年以下の懲役及び500万円以下の罰金に処する。同条第1項第1号ロに規定する場合において提示された特定秘密について、当該特定秘密の提示を受けた者がこれを漏らしたときも同様とする。 3 前2項の罪の未遂は、罰する。 4 過失により第1項の罪を犯した者は、2年以下の禁固又は50万円以下の罰金に処する。 5 過失により第2項の罪を犯した者は、1年以下の禁固又は30万円以下の罰金に処する。  人を欺き、人に暴行を加え、若しくは人を脅迫する行為により、又は財物の搾取若しくは損壊、施設への侵入、優先電気通信の傍受、不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成11年法律第128号)第2条第4項に規定する不正アクセス行為をいう。)その他の特定秘密を保有する者の管理を害する行為により、特定秘密を取得した者は、10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び1000万円以下の罰金に処する。 2 前項の罪の未遂は罰する。 3 前二項の規定は、刑法(明示40年法律第45号)その他の罰則の適用を妨げない。  第22条第1項又は前条第1項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は扇動した者は、3年以下の懲役に処する。 2 第22条第2項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は扇動した者は、3年以下の懲役に処する。  第22条第3項若しくは第23条第2項の罪を犯した者又は前条の罪を犯した者のうち第22条第1項若しくは第2項若しくは第23条第1項に規定する行為の遂行を共謀したものが自主したときは、その刑を軽減し、又は免除する。  第22条の罪は、日本国外において同条の罪を犯した者にも適用する。 2 第23条及び第24条の罪は、刑法第2条の例に従う。 附則 (施行期日)  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 (経過措置)  この法律の公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日の前日までの間においては、第5条第1項及び第5項(第8条第2項において読み替えて準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用については、第5条第1項中「第11条の規定により特定秘密の取り扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、当該行政機関」とあるのは「当該行政機関」と、同条第5項中「第11条の規定により特定秘密の取り扱いの業務を行うことができることとされる者のうちから、同項の」とあるのは「同項の」とし、第11条の規定は、適用しない。 (自衛隊法の一部改正)  自衛隊法の一部を次のように改正する。 目次中「自衛隊の権限等(第87条ー第96条の2)」を「自衛体の権限(第87条ー第96条)」に、「第126条」を第125条に改める。 の章名を次のように改める。 第7章 自衛隊の権限 の2を削る。 を削る。 第1項中「-に」を「いずれかに」に、「禁こ」を「禁固」に改め、動向第5号中「めいていして」を「酩酊(酩酊)して」に改め、同情第二項中「ほう助」を「幇(ほう)助」に、「せん動した」を「煽動した」に改め、同条を第122条とする。 を第123条とし、第125条を第124条とし、第126条を第125条とする。 別表第4を削る。 (自衛隊法の一部改正に伴う経過措置)  次条後段に規定する場合を除き、この法律の施行の日(以下この条及び事情において「施行日」という。)の前日において前条の規定による改正前の自衛隊法(以下この条及び次条において「旧自衛隊法」という。)第96条の2項1項の規定により防衛大臣が防衛秘密として指定していた事項は、施行日において第3条第1項の規定により防衛大臣が特定秘密として指定していた事項について旧自衛隊法第96条の二第二項第1号の規定により付した標記又は同項第2号の規定によりした通知は、施行日において防衛大臣が当該特定秘密について第三条第2項第1号の規定によりした表示又は同項第2号の規定によりした通知とみなす。この場合において、第4条第1項中「指定をするときは、当該指定の日」とあるのは、「この法律の施行の日以後遅滞なく、同日」とする。  施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。旧自衛隊法第122条第1項に規定する防衛秘密を取り扱うことを業務としなくなったものが、その業務により知得した当該防衛秘密に関し、施行日以後にした行為についても、同様とする。 (内閣法の一部改正)  内閣法(昭和22年法律第5号)の一部を次のように改正する。 第2項第1号中「及び内閣広報官」を「並びに内閣広報官及び内閣情報官」に改める。 第2項中「助け、」の下に「第十二条第2項第2号から第5号までに掲げる事務のうち特定秘密(特定秘密の保護に関する法律(平成25年法律第 号)第三条第1項に規定する特定秘密をいう。)の保護に関するもの(内閣広報官の所掌に属するものをのぞく。)及び」を加える。 (政令への委任)  附則第二条、第4条及び第5条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。 別表(第三条、第5条ー第9条関係) 一 防衛に関する事項 イ 自衛隊の運用又はこれに関する見積もり若しくは計画若しくは研究 ロ 防衛に関し収集した電波情報、画像情報その他の重要な情報 ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力 ニ 防衛力の整備に関する見積り若しくは計画又は研究 ホ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物(船舶を含む。チ及びリにおいて同じ。)の種類又は数量 ヘ 防衛の用に供する通信網の構成又は通信の方法 ト 防衛の用に供する暗号 チ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの使様、性能又は使用方法 リ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの制作、検査、修理又は試験の方法 ヌ 防衛の用に供する施設の設計、性能又は内部の用途(ヘに掲げるものを除く。) ニ 外交に関する事項 イ 外国の政府又は国際機関との交渉又は協力の方針又は内容のうち、国民の生命及び身体の保護、領域の保全その他の安全保障に関する重要なもの ロ 安全保障のために我が国が実施する貨物の輸出若しくは輸入の禁止その他の措置又はその方針(第一号イ若しくは二、第三号イ又は第四号イに掲げるものを除く。) ハ 安全保障に関し収集した条約その他の国際約束に基づき保護することが必要な情報その他の重要な情報(第1号ロ、第3号ロ又は第4号ロに掲げるものを除く。) ニ ハに掲げる情報の収集整理又はその能力 ホ 外務省本省と在外公館との間の通信その他の外交の用に供する暗号 三 特定有害活動の防止に関する事項 イ 特定有害活動による被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「特定有害活動の防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究 ロ 特定有害活動の防止に関し収集した外国の政府又は国際機関からの情報その他の重要な情報 ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力 ニ テロリズムの防止の用に供する暗号 理由 国際情勢の複雑化に伴い我が国及び国民の安全の確保に係る情報の重要性が増大するとともに、高度情報通信ネットワーク社会の発展に伴いその漏洩の危険性が懸念される中で我が国の安全の保障に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、これを適格に保護する体制を確立した上で収集し、整理し、及び活用することが重要であることに鑑み、当該情報の保護に関し、特定秘密の指定及び取扱者の制限その他の必要な事項を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。