機関設計とは1?

thumnail

こんにちは。今回は合同会社とはあまり関係がありませんが『機関設計』についてお話していこうかと。016
まずは機関設計とはどのようなものでしょうか。
機関設計とは会社の経営に関わる事柄を決定する会社の核とも組織のことを機関とよびます。会社法ではどのような機関を置くのか原則自由であり、これを『機関設計の自由』と呼び自由に必要な機関を設置することが可能です。しかし機関設計の自由にも例外が存在しており一定の条件を満たす会社であった場合は、株主や債権者などの利益の保護のため一定の機関の設置が義務付けられています。

それでは機関とはどのような種類があるのでしょうか。
機関の種類は次のとおりです。

【機関の種類】

  1. 株主総会:株主を構成員として会社の組織・運営・管理・その他株式会社に関する一切の事項・重要事項を決議する機関。
  2. 取締役会:取締役を構成員として、取締役会設置会社において業務執行及びその他株主総会の権限以外の事項について会社の意思決定を行う機関。
  3. 会計参与:公認会計士または税理士の資格を持つものが取締役と共同して計算書類を作成する機関であり取締役の計算書類の虚偽・改ざんを抑止し計算書類の正確性を高める目的を持つ。
  4. 監査役:取締役会設置の場合、設置義務あり。取締役の職務執行を監査する機関を呼ぶ。
  5. 監査役会:監査役を構成員とする機関。委員会設置会社以外の公開会社で大会社の場合設置には義務あり。
  6. 会計監査人:計算書類の監査を行い会計監査報告を作成する。会社の外部から会計基準に照らして計算書類をチェックする機関。
  7. 委員会:指名委員会・報酬委員会・監査委員会・執行役があり監査・監督機関と業務執行について企業統治規制を行うことで健全かつ持続的な発展を担う機関。

ではどのような会社にどの機関を設置するのが適切なのでしょうか。上述したように機関設計の自由はありますが、そこには明確なルールがあり会社に最低限必要な機関が会社類型ごとに存在しています。

今回は最低限設置が義務付けられている機関を説明いたします。会社類型は大きく次の4分類にわかれますが会社類型の最低限の機関設計は次のとおりです。大会社・公開会社については前回の「株式会社とは」で説明させていただいておりますので説明は省略させて頂きます。

  1. 大会社でない非公開会社では取締役
  2. 大会社でない公開会社においては取締役会と監査役
  3. 非公開会社では取締役、監査役、会計参与
  4. 公開大会社では取締役会、監査役・監査役会又は3委員会、会計監査人

さて最後に機関設計のルールについてですが、例えば公開会社では取締役会の設置が必要や監査役・監査役会と三委員会の併設は不可等の明確なルールが存在しています。そこは機関設計になった段階で会社法でご確認下さればと思います。

いかがでしょうか。会社に適した機関設計を行うことで明確に役割がわかれ、お互いの業務を監査しあうことで不正を防ぎ、適正な運営・会計基準に沿った正しい会計を実現していきます。そして会社、適正な運営・適正な会計により更に信頼を獲得することでさらに資本を募ることが可能となり企業成長へと繋がっていきます。

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